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iPhone故障を未然に防ぐ方法|長持ちさせる改善策10選

最新のiPhoneは高性能で高価な買い物ですから、少しでも長く快適に使い続けたいと誰もが思うはずです。「気づいたらバッテリーの減りが早くなっていた」「突然再起動を繰り返すようになった」そんな経験はありませんか?実は、iPhoneの故障や劣化は、日頃の使い方やちょっとした心がけで未然に防ぎ、寿命を大きく延ばすことができます。本記事では、整備士として多くの端末を見てきた経験をもとに、今日から実践できる具体的な改善策を10個、詳しく解説していきます。あなたの愛機を守るための知識を、ぜひ最後までご覧ください。

iPhoneを長持ちさせるために今日からできる10の改善策

iPhoneを長く使い続けるためのカギは、「予防」「習慣」にあります。故障してから修理に出すのではなく、故障する前にその原因を取り除くことが最も効果的です。特に、バッテリーと本体への物理的な衝撃は、経年劣化以上に寿命を縮める大きな要因となります。

ここでご紹介する10の改善策は、特別な道具や専門的な知識がなくても、誰でもすぐに始められるものばかりです。これらの対策は単独でも効果がありますが、組み合わせて実践することで相乗効果が生まれ、あなたのiPhoneをより頑健にします。最初から全てを完璧にこなそうとしなくても大丈夫です。できることから一つずつ、習慣にしていきましょう。

次の章から、それぞれの対策についてその理由と具体的な方法を詳しく説明していきます。まずは、なぜその対策が必要なのかを理解することが、継続的な実践への第一歩となります。

なぜiPhoneのバッテリーは劣化する?原因と対策

iPhoneのバッテリーは消耗品です。使用を繰り返すことで、少しずつ容量が減っていき、最終的には交換が必要になります。この劣化の主な原因は、「化学的な老化」です。バッテリー内部では充電と放電を繰り返すことで化学反応が起こっており、この過程で電池を構成する物質が少しずつ変化し、最大容量が減少していきます。

劣化を加速させる主な要因は以下の3つです。

  1. サイクル充電回数: バッテリーは充電サイクル(満充電から100%使い切るのと同等)を繰り返すごとに劣化します。Appleによると、通常のバッテリーは500回の完全充電サイクルを経ても、元の容量の80%を維持するように設計されています。

  2. 高温環境: バッテリーにとって最大の敵は「熱」です。高温状態での使用や充電は、バッテリー内部の化学反応を加速させ、容量の減少を早めます。特に、充電中は発熱するため、高温環境下での充電は避けるべきです。

  3. 極端な充電状態: 長時間にわたる0%以下の放電や、100%満充電状態の維持も、バッテリーへの負担となります。理想は、20%〜80%の範囲で使用することです。

これらの原因を理解した上で、次章で紹介する「やってはいけない習慣」を避けることが、バッテリー寿命を延ばす第一歩です。

やってはいけない!iPhoneバッテリーを傷める習慣

知らず知らずのうちに、バッテリーを傷める習慣を続けていませんか?ここでは、特に避けるべき代表的な習慣を紹介します。これらの行為はバッテリーに過度な負担をかけ、寿命を大幅に縮めてしまいます。

・就寝中の一晩中の充電
満充電状態になった後も充電器に接続し続けると、バッテリーに微かな負荷がかかり続け、熱も発生しやすくなります。就寝前の充電は便利ですが、可能であれば80%程度で一度抜くか、「最適化されたバッテリー充電」機能をオンにしておきましょう。この機能は、ユーザーの日常的な充電パターンを学習し、80%以上の充電を必要な時間前まで保留し、バッテリーの負荷を減らしてくれます。

・高温環境下での使用・充電
夏場の車内や直射日光が当たる場所など、高温環境下での使用や充電は絶対に避けましょう。熱はバッテリーの化学劣化を劇的に加速させます。カバーやケースが分厚すぎる場合も、充電中の発熱がこもる原因となるので注意が必要です。

・0%まで完全に放電する
バッテリーが切れて自動シャットダウンするまで使い切る行為は、リチウムイオン電池にとって非常に負荷が大きいです。可能な限り、バッテリー残量が20%を切る前に充電する習慣をつけましょう。

・充電しながらの高負荷作業
充電しながら動画編集や高負荷のゲームをプレイするなど、発熱を伴う操作を同時に行うことは、バッテリーと内部回路の両方に過度な熱負荷をかけ、劣化を促進させます。

【設定を見直そう】バッテリー寿命を延ばす最重要設定3選

iPhoneには、バッテリー消費を抑え、寿命を延ばすための便利な設定が数多く搭載されています。これらの設定を見直すだけで、日々のバッテリーへの負担を大幅に軽減することが可能です。以下に、特に効果の高い3つの設定をご紹介します。

1. 画面の明るさと自動ロック
ディスプレイはiPhoneの中で最も電力を消費する部品の一つです。画面の明るさを必要以上に高く設定していると、それだけバッテリーの消費も早まります。
設定方法: 「設定」アプリ → 「画面表示と明るさ」へ進みます。ここで「明るさ」のスライダーを、見やすい最低限の明るさまで下げましょう。また、「自動ロック」の設定を「30秒」や「1分」など短い時間に設定することで、使っていない時に素早く画面をオフにし、無駄な電池消費を防ぎます。

2. 位置情報サービス(GPS)
地図アプリなどで便利な位置情報サービスですが、常時ONにしているとバッテリーを消費します。使用していないアプリがバックグラウンドで位置情報を取得しないように、設定を見直しましょう。
設定方法: 「設定」アプリ → 「プライバシー」 → 「位置情報サービス」へ進みます。ここで、すべてのアプリの位置情報へのアクセス権限が一覧表示されます。必要のないアプリは「許可しない」に、地図など必要なアプリも「使用中のみ許可」に設定することをおすすめします。これにより、アプリ使用時以外の不要なGPS起動を防ぎ、バッテリーを節約できます。

3. バックグラウンドアプリ更新
アプリが画面に表示されていないバックグラウンドで最新の情報を更新する機能です。多くのアプリでこれがONになっていると、知らないうちにバッテリーが消費されています。
設定方法: 「設定」アプリ → 「一般」 → 「バックグラウンドアプリ更新」へ進みます。ここで「バックグラウンドアプリ更新」をオフにすると、すべてのアプリのバックグラウンド更新を停止できます。全てオフにするのが不安な方は、「オフ」の下にあるリストから、どうしても常に最新情報が必要なアプリ(例えばメッセンジャーアプリなど)だけを個別にONにし、それ以外はOFFにする方法がおすすめです。これだけで、電池の持ちが劇的に改善する場合があります。

適正な温度とは?熱暴走を防いでiPhoneを守る方法

iPhoneを含む電子機器は、高温にとても弱い特性があります。熱暴走はバッテリーの劣化を加速させるだけでなく、処理性能を低下させたり、最悪の場合は基板の故障など深刻なトラブルに発展する可能性もあります。iPhoneを適正な温度で使用することは、長持ちさせる上で極めて重要です。

Appleは、iPhoneの周推奨環境温度は0°Cから35°C之間としています。特に高温環境での使用については、35°Cを超える環境下で長時間使用することは避けるよう警告しています。高温環境下でiPhoneを使用したり充電したりすると、内部の発熱がさらに増幅され、熱暴走のリスクが高まります。

高温環境を避ける具体的な対策

シーン 対策方法
夏場の車内 車内に放置するのは絶対に避けましょう。ダッシュボード上は特に高温になります。持ち歩くか、日陰のグローブボックス内にしまうことをおすすめします。
海やプール 直射日光が当たる場所にタオルを置いて、その上にiPhoneを置くのは危険です。タオルでは熱を遮断できず、むしろ熱がこもりやすくなります。涼しい日陰や保冷バッグの中に入れるなどの対策が必要です。
充電時 充電中は本体が発熱します。分厚いケースのまま充電すると熱がこもりやすいため、充電時だけはケースを外す、または放熱性の良い薄手のケースに変えるなどの対策が有効です。ベッドの上や布団の上など、熱が逃げにくい場所での充電も避けましょう。
高負荷な処理 長時間の動画編集やARグラフィックスを多用するゲーム、高温環境下でのナビ使用などは、CPUに大きな負荷がかかり発熱します。こうした操作は涼しい室内で行い、もし本体が熱くなったら一旦使用を中止し、涼しい場所で冷ますようにしましょう。

本体が熱くなってきたと感じたら、すぐに使用を中止し、涼しい場所で自然に冷ますことが基本です。急激に冷やすために冷蔵庫に入れるなどの行為は、内部で結露が発生し、かえって故障の原因となるので絶対に行わないでください。

iPhoneの充電のベストプラクティス|正しい充電方法

「バッテリーは使い切ってから充電したほうがいい?」「充電はいつも100%までしたほうがいい?」そんな疑問をお持ちの方も多いでしょう。最新のリチウムイオン電池に適した、正しい充電の方法をご紹介します。

基本は「こまめに充電」
リチウムイオン電池は、「浅い充放電」を繰り返す方が負担が少ないという特性があります。つまり、0%近くまで使い切ってから一気に100%まで充電するよりも、20〜30%残っている状態でこまめに充電し、80〜90%程度で止めるという習慣が、バッテリーの長寿命化に有効です。例えば、オフィスでデスクに着いたらケーブルに接続し、席を立つ時に抜くといった習慣が理想的です。

充電器とケーブルの選び方
純正のApple製充電器を使用することが最も安全です。ただし、Appleの「Made for iPhone」プログラムに認定された信頼性の高いサードパーティ製アクセサリも、安全性と互換性が確認されています。安価な非正規の充電器は、電圧が不安定だったり、過充電を防ぐ保護機能が不十分な場合があり、バッテリーや本体を傷める原因となります。特に急速充電を行う場合は、対応した高品質なUSB-Cケーブルと充電器を使用するようにしましょう。

充電の目安

推奨する行動 避けるべき行動
バッテリー残量が20~30%になったら充電する 0%まで完全に放電する
80~90%程度を目安に充電を止める(気軽に) 常に100%まで充電しなければ気がすまない
就寝前の充電は「最適化されたバッテリー充電」をONにする 高温環境下(炎天下の車内など)で充電する
Apple純正またはMFi認定の充電アクセサリを使用する 極端に安価な非正規の充電器を使用する

「最適化されたバッテリー充電」機能は、iOS 13以降で利用できる機能です。これをONにしておくと、iPhoneがあなたの日常的な充電パターンを学習し、80%以上充電するタイミングを調整してくれます。例えば、就寝中に充電する習慣がある場合、一旦80%まで充電した後、起床時間前に残りの20%を充電して完了してくれます。これにより、満充電状態でいる時間を短縮し、バッテリーへの負担を減らしてくれます。この機能は「設定」→「バッテリー」→「バッテリーの状態」から確認と設定ができます。

劣化を加速させる「充電グセ」をチェック

日々の何気ない充電の習慣が、知らず知らずのうちにバッテリーの劣化を早めているかもしれません。以下の項目をチェックして、ご自身の「充電グセ」を見直してみましょう。

□ いつも充電が100%になるまで待ってからケーブルを抜いている
□ 充電器に接続したまま、長時間ゲームや動画視聴をしている
□ 充電中に、iPhoneが明らかに熱くなっているのを感じる
□ モバイルバッテリーに接続したまま、カバンやポケットに入れている
□ 非正規の安い充電器やケーブルを常用している
□ バッテリー残量が赤いゾーン(20%以下)になるまで充電しない
□ 使っていない時も、常に充電スタンドに置いている

いかがでしたか?当てはまる項目が多いほど、バッテリーへの負担が大きい状態です。特に、「充電しながらの高負荷な使用」「熱の発生」は最悪の組み合わせです。充電中はバッテリー自体が発熱します。そこにCPUに負荷のかかる処理を同時に行うと、熱がさらに上昇し、バッテリーの化学劣化を猛烈なスピードで促進させてしまいます。

また、モバイルバッテリーは便利ですが、接続したままカバンの中に入れることは危険です。通気性が悪く熱がこもりやすい上に、物理的な圧力がかかることでケーブルやポートが傷つく原因にもなります。モバイルバッテリーを使用する時は、風通しの良い場所で、できるだけ使用しながらの充電は避けるように心がけましょう。

バッテリー健康状態を定期的に確認する方法

iPhoneのバッテリー状態は、専用の画面から簡単に確認することができます。定期的にチェックすることで、バッテリーの劣化度合いを把握し、交換時期を見極める重要な判断材料となります。

バッテリーの状態を確認する手順

  1. 「設定」アプリを開きます。

  2. 「バッテリー」をタップします。

  3. 「バッテリーの状態」をタップします。

この画面では、以下の2つの重要な数値が表示されます。

最大容量
これは、バッテリーが新品時に比べてどの程度の容量を維持しているかをパーセンテージで表示するものです。100%が新品時の状態で、数字が低くなるほど劣化が進んでいることを意味します。Appleは、500回の充電サイクルを経ても、最大容量が80%を維持するように設計していると公表しています。一般的に、最大容量が80%を下回ると、「パフォーマンスの正常化」機能が作動し、急なシャットダウンを防ぐために処理性能が調整される場合があります。また、電池の減りが目立つようになるため、使い勝手に影響が出始める目安と言えるでしょう。

ピークパフォーマンス性能
この項目では、現在のバッテリーがiPhoneの性能を十分に発揮させる状態にあるかどうかが表示されます。バッテリーの状態が著しく低下した場合、ここに「お使いのバッテリーの状態は著しく低下しています。」といったメッセージが表示され、バッテリー交換を促されます。

定期的に(例えば月に1回程度)この画面を確認する習慣をつけることで、バッテリーの健康状態を継続的にモニタリングできます。最大容量が80%前後まで低下し、1日の充電回数が明らかに増え、日常生活に支障を感じ始めたら、Apple正規修理窓口やApple Storeでバッテリー交換を検討する時期と言えます。

スマホケース選びの重要性|放熱と衝撃保護のバランス

iPhoneを物理的な衝撃から守るためには、ケースの装着が必須です。しかし、ケース選びを誤ると、かえってiPhoneの寿命を縮める原因となる場合があります。ここでは、iPhoneを長持ちさせる観点から見た、適切なケース選びのポイントを解説します。

衝撃保護性能の重要性
何と言ってもケースの第一の目的は「衝撃からの保護」です。特に、うっかり落下させてしまった時など、思わぬアクシデントからiPhoneを守るクッションの役割を果たします。衝撃吸収性に優れたTPU(熱可塑性ポリウレタン) 素材や、堅牢性の高いポリカーボネート素材を使用したケースは、角や縁がしっかりと保護されているため、落下時の衝撃を効果的に分散させます。

放熱性の考慮
一方で、忘れてはならないのが「放熱性」です。iPhoneは使用中、特に充電中や高負荷な処理を行う際に発熱します。分厚すぎるケースや通気性の悪いケースは、この熱をこもらせ、バッテリーや内部部品の過熱を招く原因となります。過熱はバッテリー劣化の最大の敵であることを思い出しましょう。

理想的なケースの条件
したがって、理想的なケースは「衝撃保護」と「放熱性」のバランスが取れたものです。以下の点を参考に、ご自身のライフスタイルに合ったケースを選びましょう。

  • 素材: 衝撃吸収性のあるTPUと、強度のあるポリカーボネートの2層構造(2ピースケース)など、複数の素材を組み合わせたものがおすすめです。

  • デザイン: 背面がメッシュ加工されていたり、放熱を考慮した通気孔があけられているモデルは効果的です。

  • 使用シーン: 日常的に屋外で作業するなど落下リスクが高い方は保護性能を優先し、主に室内で使用する方は薄手で放熱性の良いケースを選ぶなど、シーンに応じて使い分けるのも一つの方法です。

また、充電時だけはケースを外すという習慣は、熱こもりを防ぐ非常に有効な方法です。MagSafe充電器を使用する場合も、ケースが極端に分厚いと充電効率が落ちたり発熱の原因となったりするため、AppleのMagSafe対応ケースを選ぶことが理想的です。

水分・湿気は大敵!日常でできる水没故障の予防策

近年のiPhoneは高い防水性能(防沫性能)を備えていますが、これはあくまで「万一の際の耐性」であり、決して「防水」を保証するものではありません。水分や湿気は内部の精密部品を錆びさせ、深刻な故障の原因となります。日頃から以下の点に注意して、水没リスクを可能な限り回避しましょう。

防水性能の正しい理解
iPhoneの防水性能はIP規格(国際保護規格)で表されます。例えば、「IP68」規格は、最深6mまで最大30分間水没に耐えることを示しています。しかし、この性能は新品時を基準とした实验室での試験結果であり、日常の使用による経年劣化(落下衝撃、温度変化、ケースの着脱など)によって、密封性能は確実に低下していきます。また、水圧のかかるプールや海での使用は想定外であり、お風呂や温泉での使用も蒸気による内部への侵入リスクがあるため厳禁です。

日常生活で気をつけるべきポイント

  • 浴室やキッチン周りでの使用: 水しぶきや蒸気は思っている以上に広がります。できるだけ水場から離れた場所で使用する習慣をつけましょう。

  • 飲み物の近くに置かない: デスクの上などで、コップやグラスを倒してしまい、液浸(えきしん)する事故は非常に多く発生しています。

  • 多湿環境での保管: 長時間、車内や浴室など湿度の高い場所に放置するのは避けましょう。結露が発生するリスクがあります。

  • 雨や雪の日の使用: 突然の雨や雪にうっかりぬれてしまった場合は、すぐに柔らかい布で水分を拭き取り、自然乾燥させましょう。充電コネクタに水分が入っていると、充電ができない場合があります。

万が一、iPhoneを水没させてしまった、または大量の水を被ってしまった場合は、以下の応急処置をすぐに行ってください。

  1. すぐに水から引き上げる: できるだけ素早く水から取り出します。

  2. 電源を切る: ショートによる二次被害を防ぐため、すぐに電源をオフにします(ボタン操作ができない場合はそのまま)。

  3. 水分を拭き取る: 柔らかい布ですみやかに表面の水分を拭き取ります。エアダスターなどで吹き飛ばすのは、内部深くに水分を押し込む可能性があるので避けましょう

  4. 乾燥させる: 充電ポートを下向きにして、水分が逃げやすいようにします。シリカゲルなどの乾燥剤と一緒にジップ付きの袋などに入れる方法も有効です。米の中に埋めるという民間療法は、細かい粉塵がポートに入り込むリスクがあるため、おすすめできません

最も重要なのは、絶対に充電をしようとしないことです。内部に水分が残った状態で通電させると、確実に基板がショートし、修理不能な状態になってしまいます。完全に乾いたことを確認するまで、最低でも24時間は充電せず、可能ならばAppleサポートや修理専門店に相談することをおすすめします。

落下や衝撃から守る!日常的な取り扱いのコツ

画面の割れやボディの歪み、内部基板の破損など、物理的な衝撃による故障は、一瞬の油断から起こります。落下や衝突を未然に防ぐ、日頃の取り扱いのコツを身につけましょう。

基本的な持ち方と意識
最も落下事故が起きやすいのは、「操作中」と「ポケットなどからの出し入れ時」です。以下の点を意識するだけで、事故の確率は大幅に下がります。

  • 両手で操作する: 片手での操作は不安定です。特に屋外や歩きながらの操作は極力避け、立ち止まって両手で操作する習慣をつけましょう。

  • ポケットからの出し入れは慎重に: ポケットの縁に引っかかって落下させることがよくあります。特に上着の胸ポケットは、前かがみになった時に落下しやすいので注意が必要です。

  • 平らで安定した場所に置く: デスクの端や、不安定な膝の上、ソファのクッションの上などは、少しの振動で滑り落ちる危険性があります。置く時は必ず平らで安定した場所を選びましょう。

おすすめのアクセサリ

  • 指ストラップやリング: 手に通すことで握りやすさが格段に向上し、うっかり落とすリスクを大幅に減らせます。最近はMagSafe対応のリングも豊富にあります。

  • ポップソケット: スマホスタンドとしても機能し、保持力を高めてくれます。ただし、無線充電の邪魔になる場合は、取り外し可能なタイプが便利です。

  • 衝撃吸収性の高い画面保護フィルム: ガラス製のフィルムは、画面そのものは割れてしまっても、衝撃を吸収し内部のディスプレイを守る「犠牲」となってくれる役割があります。必ず貼るようにしましょう。

万が一落下させてしまった場合、外見上は無傷でも、内部の基板やカメラの手ブレ補正機構などにダメージが入っている可能性があります。高いところから落とした、または落下後に動作がおかしくなった場合は、すぐに使用を中止し、専門家の診断を受けることをおすすめします。

故障の前兆を見逃すな!注意すべきサインと症状

iPhoneの故障は、ある日突然全く動かなくなるよりも、多くの場合何らかの「前兆」や「サイン」を伴います。これらの症状に早く気づき、適切な対処をすることで、大事に至る前に食い止められる可能性があります。

代表的な故障の前兆

  • 急激なバッテリーの減り: 特に思い当たる節がないのに、バッテリーの減りが明らかに早くなった場合は、バッテリーそのものの劣化か、何らかのアプリや内部部品が異常に電力を消費しているサインです。

  • 意図しない再起動やシャットダウン: 操作中に突然再起動したり、電源が落ちたりする場合、ソフトウェアの不具合か、基板の不良、あるいはバッテリーの異常が考えられます。

  • 異常な発熱: 軽い操作でも本体が熱くなる、または充電中に異常に熱くなる場合は、バッテリーや内部回路に問題が発生している可能性があります。

  • タッチパネルの不具合: 画面の一部が反応しない、勝手にタップされたように反応する(ゴーストタッチ)などは、ディスプレイや基板の故障の前兆です。

  • カメラの動作不良: カメラアプリが起動しない、焦点が合わない、フラッシュが光らないなどは、カメラモジュールや関連部品の不調を示しています。

  • 充電できない、または充電が遅い: 充電ケーブルを接続しても反応がない、極端に充電速度が遅い場合は、LightningまたはUSB-Cポート内部のゴミ詰まり、ケーブルの断線、または充電回路の故障が考えられます。

これらの症状に気づいたら、まずは以下の基本的なトラブルシューティングを行ってみましょう。

  1. 再起動する: すべてのアプリを一旦終了させ、OSを再読み込みするので、一時的な不具合が解消されることがよくあります。

  2. iOSを最新バージョンにアップデートする: ソフトウェアの不具合は、アップデートで修正されている場合があります。

  3. バックアップを取得した後、設定をリセットする: 「設定」→「一般」→「転送またはiPhoneをリセット」→「すべての設定をリセット」を試します(データは消えません)。これで改善しない場合は、根本的なハードウェアの問題の可能性が高まります。

これらの対処法でも症状が改善せず、むしろ悪化するようなら、早めにAppleサポートや修理店に相談することを強くおすすめします。無理に使い続けると、完全に故障し、データを取り出せなくなるリスクがあります。

データのバックアップは最強の故障対策|その理由と方法

どれだけ慎重にiPhoneを使っていても、故障や紛失、水没などのアクシデントは完全には防ぎきれません。そんな時、最も大きなダメージとなるのは「iPhone本体の損傷」そのものではなく、取り戻すことのできない大切なデータ(写真、連絡先、メモなど)を失うことです。つまり、データの定期的なバックアップこそが、あらゆる故障に対する最強の保険なのです。

バックアップの二つの方法
iPhoneのバックアップには、主に「iCloud」を利用する方法と「PC/Mac」を利用する方法の2通りがあります。それぞれにメリットとデメリットがありますので、ご自身の環境に合わせて最適な方法を選択し、習慣化することが重要です。

1. iCloudバックアップ
無線で自動的に行える、最も手軽な方法です。

  • 方法: 「設定」アプリ → 上部の自分のアカウント名 → 「iCloud」 → 「iCloudバックアップ」へ進み、「iCloudのバックアップ」をオンにします。これで、iPhoneが充電中でロックされていて、Wi-Fiに接続されている状態で、自動的に毎日バックアップが作成されます。また、「今すぐバックアップを作成」をタップすれば、任意のタイミングで手動バックアップも可能です。

  • メリット: 自動化できるため、手間がかかりません。インターネット環境さえあれば、どこからでも復元できます。

  • デメリット: 無料で利用できる容量は5GBのみです。多くのユーザーはこれを超えるため、月額料金を払って容量を増やす(iCloud+)必要があります。

2. PC/Macへのバックアップ
iTunes(macOS Catalina以前またはWindows)またはFinder(macOS Catalina以降)を使って、有線でバックアップする方法です。

  • 方法: USBケーブルでiPhoneをPC/Macに接続します。

    • Mac(Catalina以降): FinderサイドバーからiPhoneを選択し、「バックアップ」項目で「このMacにバックアップ」を選び、「バックアップを作成」をクリックします。

    • Windows PC / Mac(Mojave以前): iTunesを起動し、画面上部の「iPhone」アイコンをクリック→「概要」→「このコンピューターにバックアップ」を選び、「今すぐバックアップ」をクリックします。

  • メリット: 大容量のデータを無制限に(PC/Macの空き容量の範囲内で)バックアップできます。バックアップ速度が比較的速いです。

  • デメリット: PC/Macと有線で接続する必要があり、自動化が難しいため、手動で習慣的に行う必要があります。

どちらの方法が優れているということはありません。理想は、iCloudで日々の自動バックアップを行いながら、月に1回など定期的にPC/Macへもバックアップを取得する「二重化」です。これで、万一の際のデータ損失リスクをほぼゼロに近づけることができます。バックアップがあることで、新しいiPhoneに機種変更する時も、まるで以前のiPhoneを引き継いだかのようにスムーズにデータを移行できるという大きなメリットもあります。

まとめ|少しの心がけでiPhoneの寿命は大きく延ばせる

いかがでしたでしょうか。本記事でご紹介してきた10の改善策は、決して難しいものばかりではありません。ほとんどが、日々のちょっとした意識と習慣の見直しで実践できるものばかりです。

iPhoneを長持ちさせるための要点は、大きく3つに集約されます。

  1. 「熱」と「衝撃」から守る – バッテリー劣化と物理的故障の最大の原因です。ケース選びと使用環境に気を配りましょう。

  2. 「バッテリーに優しい」習慣を身につける – こまめな充電と高温環境での充電・使用を避ける。設定を見直して無駄な消費を抑える。

  3. 「最強の保険」としてバックアップを徹底する – どんなに気をつけても故障は起こり得ます。失って困るデータは、常に二重三重にバックアップしておく。

これらの対策を講じることで、iPhoneの寿命は確実に延ばすことができます。それは、結果的に修理費用や買い替え費用の節約にもつながり、環境への負荷を減らすことにも貢献します。

全てを完璧にこなす必要はありません。まずは今日から、あなたができそうなことから一つずつ始めてみてください。そして、この記事で得た知識を、ぜひご自身の愛機を守るために役立てていただければ幸いです。末永く、あなたのiPhoneが快調に動作し続けることを願っています。

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